小学生でもわかる”IT業界のエンジニア”の仕事内容を解説!

IT業界で働くエンジニアってどんな仕事内容なのか、小学生にもわかるように解説します!

子どもが、「コンピュータのエンジニアってどんなことしてる人なの?」と問いかけられても、パパやママががITに疎くコンピュータのエンジニアって、実際にどんな仕事なんだろう?

と、言う方に向けて書いた記事です。

子どもが読むことはないと思うので、パパやママに向けに書いていますが、子どもが読んでもわかるように書いておきます。

横文字でかっこいい響きですが、生易しい仕事じゃないですよ。

まぁ、仕事ってそういものですけどね。

この記事を書いたのは、
業務アプリ開発・運用保守歴20年 支援先企業250社以上の経験
新人時代は納品用データを誤って全部消しちゃったり、支援企業先でパソコンの配線見直し中に、足に引っ掛けた電源コンセントを抜いてしまいパソコンが一気に十数台落ちてしまって大慌てになったりと。
失敗談に事欠かないエンジニアの端くれでございます。

IT業界のエンジニアってどんな仕事なのか

ITエンジニア

ITエンジニアと聞くと技術職で、とっても優秀ですごい人材と漠然とした印象ではないですか。

例えばですね、「どんなお仕事してるんですか」って聞かれて「エンジニアです」と言っても、10人中9人は実際の仕事内容はわかったようでいてわかっていません!

そのくらい、実態が業界人以外には理解され難いけど、「優秀ですごい仕事ができそう」な人として受け取られていると思います。

実態はというと、ものすごくスペシャリストでありながら「なんでも屋さん」の要素も持っていますし、生易しい仕事ではないです。

仕事の規模によっては一人から数人でシステム全般を構築したり、数百人規模で専門分野ごとに人材を配置してシステムを構築していきます。

小さなシステムから巨大なシステムまで、正常に稼働しているのは様々な技術が積み重なってできているからなんです。

大事なデータもネットワークも、システムを稼働させるためのハードウェアも、それぞれの知識が無いと正常に稼働しません。

例えばネットワークに関するエンジニアであっても、このシステムは”どれだけの人が”・”どんな場面で”・”どれだけ利用”するのか。

それによって、”どこに”・”どんな機材”を配置すればいいのか、”セキュリティ”はどうするのかなどを考えます。

ネットワークの事だけを考えるのではなく、全体を見渡してネットワークを設計・構築します。

そのため、なんでも知っていないと設計も構築も出来ません。

だから「なんでも屋さん」的な要素を含んでいます。

では、それぞれの専門分野について簡単にまとめた内容へ行きましょう。

もうこの時点でややこしい感じになってますね。

もうしばらくお付き合いください。

IT業界もいろいろと分かれている

IT関連の仕事って一括りに見られますが、実はこの業界も細分化されています。

  • 開発系のエンジニア
  • インフラ系のエンジニア
  • その他のエンジニア

大雑把にエンジニアで分けると、この3つが代表的なものになります。

この時点でも実態がよくわからないと思いますので具体的に進めます。

自分も少し混乱し始めました(笑)

開発系エンジニア

開発系のエンジニアもさらに細分化することができ、次のようになります。

  • システムエンジニア(いわゆるSEてっていうとわかりますか?)
  • Webエンジニア
  • アプリケーションエンジニア
  • ソフトウェアエンジニア
  • 組み込み系エンジニア

開発系だけでも、分けるとこれだけあります。もっと細分化されているとおっしゃる方もいますが、この記事ではこのくらいにしておきます。

システムエンジニア

システムエンジニアは、利用するユーザーの要望に従って「要件定義」「外部・内部設計」を担う仕事です。

システム構築において最も大事な部分です。

ここで、ユーザーの要望と違った定義をして設計するととんでもないシステムが出来上がり、

めちゃくちゃ怒られます。

システムの要件範囲を理解できないと困ります。

だから、守備範囲がとっても広く知識と経験が必要になります。

ユーザーの要望によっては、インフラ関連・ネットワーク関連も視野に設計をしないとダメなんです。

ちなみに、設計を元にプログラミングするのがプログラマーさんです。

規模や予算によってはエンジニアもプログラミングすることもあります。

この辺りは会社規模や開発規模によって違いうこともあります。

開発規模が大きくなってくると、一つのプロジェクトがあって、そのプロジェクトを統轄するプロジェクトマネージャーと呼ばれる、ワンランク上の職に就くことになります。

自分はシステムエンジニアのキャリアでご飯を食べています。

主に中小規模企業向けの業務関連のシステムに携わっています。

Webエンジニア

「webエンジニア!」なんか、ちょっとカッコいい響きを感じますね。

皆さんが利用したこともある、Web上のシステム・サービス・アプリケーションの設計・開発はもちろんのこと、サイトへ誘導・マーケティング・デザインなど幅広い知識が必要となります。

あなたも一度くらいは利用したことがあるのではないでしょうか。

Amazonとかメルカリとか楽天とか普段利用しているサービスがありますよね。

まさに、あなたが利用しているサービスを作ってるのがWebエンジニアです。

もう少しイメージしやすく言うと、Amazonなどの通販サイトで買い物するときに、商品を選んでカートに入れて決済しますよね。

商品を選択できたり、在庫があるのかないのかを内部で管理しています。

実は、あなたの見えないところを制御しているエンジニアがいるんです。

それがバックエンドエンジニアと呼ばれる方々です。

OSやサーバーや商品などを扱っているデータベースの情報を管理してくれています。

見える仕事をするWebエンジニアと見えない裏方の仕事をするバックエンドエンジニアがいるので、Webのサービスを利用することが出来るんです。

Webエンジニアとして知っておくべき知識もたくさんあります。

  • Webの技術
  • ネットワークの技術
  • 扱うデータの知識
  • アプリケーション
  • セキュリティ
  • 運用サポート

いつくのかの項目はWebエンジニアに限らず、知っておくべきものや経験を積んでおくべくものも含まれています。

アプリケーションエンジニア

そろそろ、普段の生活では聞きなれないもしくは聞いたことのないエンジニアの領域に突入してきました。

その名も、アプリケーションエンジニアです。

パソコンやスマホのアプリと呼ばれる部分の開発を担うエンジニアと言えばわかりますか?

あとですね、銀行のATMとか電車に乗るときの自動改札なんかも大手の開発会社が請け負って、システムの設計からプログラミング・動作テストなんかをします。

このアプリケーションは、ユーザーとってどうすれば使いやすくなるかを考えないといけません。

Webのアプリケーションなども手掛けます。

システムエンジニアやWebエンジニアと仕事がかぶります。

大事なことは、アプリケーションを使うユーザーの業務に対する理解と要望事項を組み込むことです。

さらに、ハードウェアのことやネットワークのことも考慮しなければならない場合が多いです。

だから全体を見通せるスキルも必要になってきます。

言われたとおりにアプリを開発するだけじゃなく、こうした方がより使いやすく生産性がアップしますよと提案できる人材が求められますね。

技術だけじゃなく、その先を予測して意見を進言できることも必要なんですね。

ソフトウェアエンジニア

ソフトウェアエンジニアは、家電・自動車・パソコンなどを制御するソフトウェアを開発する仕事です。

アプリケーションは、ユーザーが直接利用するもので、ソフトウェアはアプリケーションがちゃんと動作するようにハードウェアなどの懸け橋となって陰で支えるものです。

裏方さんなんですが、超重要な裏方さんなんですよ。

分かりやすく大雑把ですが、windowsやMacなどのOSの部分と理解していただくといいかな。

それだけじゃ何もできないけど、アプリケーションが動く環境を提供していくれているという事です。

とは言え、最近はアプリもソフトも垣根があってないような感じです。

組み込み系エンジニア

家電などの、それ一つで動く機械の中に組み込まれているコンピュータを制御するエンジニアです。

洗濯機とか冷蔵庫などにもコンピュータが組み込まれています。

洗濯機だと普通に洗う時の「洗い」「すすぎ」「脱水」ってありますが、これを制御してます。

洗濯物を洗濯機に入れてスタートボタンを押しただけで、水量から洗濯が完了するまでを自動算出して勝手に動いてくれますよね。

まさに、あれは制御された動きです。あの動きを設計・開発しているエンジニアさんです。

今後のIT系業界はどうなっていくのか!?

IT系のエンジニアの一部を紹介しましした。

もっと細かく分けるることができますが、だいたいIT系のエンジニアってこんな感じです。

それぞれ専門性が必要になってきます。

とは言え、様々な知識が必要なんです。

ここまではざっくりとした内容でどんなエンジニアがどんな仕事をしているのか説明しました。

ここからは大人の人が読む内容になります。

例えば、Webエンジニアはハードウェアの事を知らなくてもいいかと、アプリケーションエンジニアはネットワークの知識が無くてもいいかと言えば、そんなことはありません。

実は、あらゆる知識が必要になってきます。

それぞれのエンジニアは、町の中のコンビニ屋さんです。

なんでもそろっていて、いつも新商品が並んでいて24時間営業してますよね。

エンジニアも、様々な知識と新技術について、常に学んでいます。

サービスを24時間止めいないように設計・運用・保守する仕組みを考えて形にしています。

その中で専門性を発揮して仕事をしているんです。

どの分野のエンジニアも、最終的にはユーザーがどう使うかを想定し、如何に便利に使いやすくしていくかを常に考えている仕事です。

パソコンに向かって設計開発することよりも、どれだけユーザー側の立場を理解しているかがポイントです。

この分野の特定の技術だけ習得していればいいということではなくなります。

今後の市場規模と将来について

コロナ禍によってもたらされたデジタル化の波。

ものすごい勢いで拡大していきましたね。

最近はクラウド上のサービスや大量のデータを扱って分析して顧客の動向を調べたり、ChatGPTのようなAI=人口知能を使ったサービス、5Gなどの新技術が次から次へと登場してきます。

このことからもIT業界が衰退するなんてことはあり得ません。

と言うことは、世界がどんどんデジタル化されてIT技術の発展とサービスが生まれていきます。

そこで活躍する人材が今まで以上に必要になってくるんです。

もう全然足りてないんです。

IT業界の人材不足は大きなマイナス

世界だけじゃなく日本でもITの市場規模が拡大していくというのに、ITに携わる人材がめちゃくちゃ不足すると予測されています。

お役所の統計によると、2025年には40万人以上のIT人材が足りなくなるんです。

東京ドームの約9倍の人材不足(野球観戦だと満員で4万4千人くらいとして計算してみました)。

ただ、今後技術が進歩をしていくと現在の仕事がAIなどに置き換わる可能性もあって、ここまで人材不足にならないかもしれません。

IT業界で働かなくともサービスは利用するわけですから、どういった技術がどのサービスを支えているかを知っておくだけでもデジタル難民にならずに済みます。

ちょっと最近のITトレンドも知っておきましょう

最近メディアなどで見たり聞いたりすることもあるかもしれません。

DXとかAIとか5GとかIoTなどがあげられます。

DXはデジタルトランスフォーメーションの略で、デジタル技術でみんなの生活をよくしていこうと言うものです。

サービスを提供する企業側がデータやデジタル技術を使ってよりよくしましょうって感じですね。

家庭教師のトライってご存じですか?

どこでも受講ができる映像授業サービス=TryITがこれに相当します。

今後はDXを担うDXエンジニアが今まで以上に必要となってきます。

新しい知識はもちろんのことITの基礎知識たデータ活用・システム構築など幅広いスキルを身に付けなくてはならないんです。

そのための基礎の基礎としてプログラミングがあると思ってください。

ここからは経験談をお話しします。

自分は企業の業務パッケージソフトの開発や企業が望むようなソフトを開発したり、納めてからサポートまでを行う会社で働いてきました。

この中で、企業が望むように言われたように作って納めても、不満に思う企業も多くいたんです。

不思議ですよね?

望むものを作ったのに何で不満に思われるのか?

それは、プログラム開発を依頼してきた企業の要望だけを丸のみしたことです。

必要なのは、やりたいことが本当に要望したことと合っているかという事です。

だからこそ、

しっかりと調べて要望と一致しているか、

どこか足りていないところはないか、

改めてこちらが提案すべきことは無いか、

こういった事をするのも仕事です。

仕事を受けて要望通りにこなすだけでは、

納品後に「ここが違う」「ここを変更しないと実務と合わない」など。

後追いで追加作業が発生します。

ひどい場合は直しようがないなんてこともあり得ます。

エンジニアと言っても、パソコンに向かってプログラミングをするだけが仕事じゃないです。

ユーザーが望んでいるソフト・ハード・アプリケーション・サービスを、言われたとおりに納品するだけじゃなくて、そこにある問題を掘り下げて表面化するところまでが仕事です。

プログラミングを覚えるのも大変ですが、こういった仕事も大変なんです。

でも、考えて調べて課題を整理して提案して開発するのって、正直言ってめちゃくちゃ大変なんですが、最後にお客さんから「ありがとう」の言葉を貰うと、めちゃくちゃ嬉しいです。

以上、エンジニアについてでした。

子どもからすると、「ITエンジニア」ってかっこよく聞こえる職業なのかもしれません。

もし、興味があればこちらの書籍を紹介します。